【調味梅干しとは】酸味・塩味が少ない梅干しは「梅干し」ではないって話

梅の博物館
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 梅ボーイズの梅博士(@umehakase)です。

 昔は、「梅干といえばすっぱいもの!」というイメージでしたが、ここ数十年の間にたくさんの味の梅干が登場しました。

  • はちみつ梅干し
  • 黒糖梅干し
  • カツオ出汁梅干し

いっぱいありますね。

このように色々な味がついている梅干しは「梅干し」ではなく、「調味梅干し」と呼びます。

梅干しの種類と違い

 梅干しのパッケージを確認すると、商品ラベルに「梅干し」と書かれているもの、「調味梅干し」と書かれているものの2種類あることがわかります。

梅干し

梅干しのラベル。名称は「梅干し」になっている。

調味梅干し

調味梅干しのラベル。名称は「調味梅干し」になっている。

 こうして見比べてもわかりやすいですが、原材料によって「梅干し」と「調味梅干し」に別れています。

「梅干し」と「調味梅干し」の比較

 「梅干し」と「調味梅干し」は、それぞれJAS法と呼ばれる規格で農林水産省に定められており、以下の点で違いがあります。

区分梅干し調味梅干し
調味液の状態沈殿及び混濁がないこと。香味が良好であり、かつ、
夾雑物(*)の混入のない調味液
塩分濃度の指定指定無し4.2%以下であること。
pH(酸度)の指定「梅漬け及び梅干し」はpH3.0以下、
「小梅を漬けたもの」はpH3.5以下、
それ以外はpH3.8以下であること。
指定無し
原材料次に掲げるもの
以外を使用していない
1.梅及びしそ
2.食塩
3.調味料
(梅漬け及び梅干しに使用する場合
にあっては、醸造酢に限る。)
次に掲げるもの
以外を使用していない
1.農産物
2.水産物

3.食塩
4.調味料
5.香辛料
夾雑物:余計な混じり物

調味液の違い

梅干し調味梅干し
沈殿及び混濁がないこと。香味が良好であり、かつ、
夾雑物(*)の混入のない調味液

「ゴミが浮いていても良い」という意味ではありません。

 「梅干しにおける調味液」とは、製造過程で発生した液体(梅酢です。

対して「調味梅干における調味液」とは、ハチミツや黒糖など、調味料によって新たに製作された味付け用の液体です。


「梅干しの調味液」が混濁していればカビかもしれませんが、「調味梅干しの調味液」が混濁していても成分の可能性がある、ということですね。

塩分濃度の違い

梅干し調味梅干し
指定無し4.2%以下であること。

「梅干し」は塩分濃度の指定が無いのに対し、調味梅干しは「塩分濃度4.2%以下」という決まりがあります。

調味梅干しは完成した「梅干し」を調味するので、そのままでは高塩分になってしまいます。

一度「塩抜き」という工程を行わなくては、どんなに美味しくても調味梅干しと名乗ることはできません

pH(酸度)の指定

梅干し調味梅干し
「梅漬け及び梅干し」はpH3.0以下
「小梅を漬けたもの」はpH3.5以下
それ以外はpH3.8以下であること。
指定無し

「調味梅干し」は酸味に指定がありません。極端に言えば「全く酸味が感じられなくても、下に穴があくほど酸味が強くてもOK」ということですね。

対して、「梅干し」は種類にもよりますが、基本的にpH3.0以下の強い酸性であることがルールになっています。

原材料

梅干し調味梅干し
次に掲げるもの
以外を使用していない
1.梅及びしそ
2.食塩
3.調味料
(梅漬け及び梅干しに使用する場合
にあっては、醸造酢に限る。)
次に掲げるもの
以外を使用していない
1.農産物
2.水産物

3.食塩
4.調味料
5.香辛料

 ざっくり説明すると、「梅干しはしそ、食塩、醸造酢のみ」「調味梅干しはなんでもあり」といった感じです。

ちなみに僕はこれをみたとき、こんなことを思っていました。

「調味梅干し」と「梅干し」の定義

「調味梅干し」の定義

 正式に「調味梅干し」と名乗れるのは、JAS法と呼ばれる規格によって定められた厳格なルールをクリアした梅干しだけです。

 主な違いはすでに説明した通りですが、とりあえず定義表はこちらです。

区分基準
香味「漬け上がり固有の香味」
が良好であること。
歯切れ及び肉質「漬け上がり固有の歯切れ及び肉質」
が良好であること。
色沢「漬け上がり固有の色沢」
が良好であること。
調製「形状の不良なもの、損傷のあるもの」
等の除去
及び細刻、
小切等が良好であること
調味液の状態香味が良好であり、かつ、
夾雑物(*)の混入のない調味液
塩分4.2%以下であること。
原材料次に掲げるもの以外を使用していない
1.農産物
2.水産物
3.食塩
4.調味料
5.香辛料
添加物割愛・下部に記載
内容量「調味液を除いた重量」
が表示重量に適合していること。
夾雑物:余計な混じり物

国際連合食糧農業機関及び世界保健機関合同の食品規格委員会が定めた食品添加物に関する一般規格(CODEX STAN 192-1995,Rev.7-2006)3.2の規定に適合するものであって、かつ、その使用条件は同規格3.3の規定に適合していること。

使用量が正確に記録され、かつ、その記録が保管されているものであること。

1の規定に適合している旨の情報が、一般消費者に次のいずれかの方法により伝達されるものであること。ただし、業務用の製品に使用する場合にあっては、この限りでない。
(1) インターネットを利用し公衆の閲覧に供する方法
(2) 冊子、リーフレットその他の一般消費者の目につきやすいものに表示する方法
(3) 店舗内の一般消費者の目につきやすい場所に表示する方法
(4) 製品に問合せ窓口を明記の上、一般消費者からの求めに応じて当該一般消費者に伝達する方法

 上記全てのルールをくぐり抜けた梅干が、「調味梅干し」として世に放たれるわけです。

「梅干し」の定義

 こちらも、正式に「梅干し」と名乗れるのは、JAS法と呼ばれる規格によって定められた厳格なルールをクリアした梅干しだけです。

こちらも違いは説明した通りですが、とりあえず定義表です。

区分基準
香味「漬け上がり固有の香味」
が良好であること。
歯切れ及び肉質「漬け上がり固有の歯切れ及び肉質」
が良好であること。
色沢「漬け上がり固有の色沢」
が良好であること。
調製病虫害果等の除去
及び粒ぞろいが良好であること。
調味液の状態沈殿及び混濁がないこと。
水素イオン濃度「梅漬け及び梅干し」はpH3.0以下
「小梅を漬けたもの」はpH3.5以下
それ以外はpH3.8以下であること。
原材料次に掲げるもの以外を使用していない
1.梅及びしそ
2.食塩
3.調味料
(梅漬け及び梅干しに使用する場合
にあっては、醸造酢に限る。)
添加物割愛・下部に記載
内容量調味液及びしそ
(シソの葉で巻いた場合のシソの葉を除く。)
除いた重量が表示重量に適合してること
ただし、細刻したしそ、カツオ削り節等
を用いたものにあっては、
これを含めた重量が表示重量に適合していること
夾雑物:余計な混じり物

 上記全てのルールをくぐり抜けた梅干が、「梅干し」として世に放たれるわけです。

まとめ

 梅干しと調味梅干しはそれぞれ全く違った美味しさがありますし、おやつに食べるなら僕は調味梅干が好きです。

 受験期など、ひたすら机に向かっているタイミングで僕はこれを延々食べていました。

誰も知らないと思いますが、昔はボトルガムみたいな容器に入った大容量タイプもあったんですよね。

今は生産終了したのか、見かけなくなってしまいました。
復活してくれないかなぁ…。

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